大学院 芸術文化専攻の沼下桂子さんから、ICCで行われているキッズプログラムのレポートが届きました。沼下さんはボランティアスタッフとして会場運営に参加しています。
◎初台の東京オペラシティにあるNTT東日本が運営する
メディアアート・センター、ICC(NTTインターコミュニケーション・センター)が企画する展覧会「ICCキッ
ズ・プログラム」 ※川口先生ブログの関連記事へ
会期:2006年7月22日(土)-8月20日(日)
休館日:月曜日,8月6日(日)
[女子美術大学大学院 芸術文化専攻/芸術表象 ぬましたけいこレポート]
現在ICCでは夏休み期間に合わせキッズプログラムが開催されている。
本企画は、オペラシティ全体の芸術祭 アーツシャワー2006の一環として、またICCのリニューアル後のコンセプトでもある コミュニケーションを軸としたサイエンスとアートの交通の拠点として、その可能性への試みとして立ち上がっているとみえる。
本企画の会場は、明るい部屋と暗い部屋、対象となる二つの空間とで構成されている。
ICCのエントランランスから上の階のメイン会場へ、タイルを自由に置くことで光と音を変化させられる階段 を上がると、まず明るい部屋に出る。2つのポーズ写真からなる2コマのアニメーション や16コマのパラパラ漫画を作れる などの、形の残る制作型作品は人気である。イマジネーションの広がるにおいや音、季節や遊びが飛び出す絵本 は、何度も何度も開きたくなり人を引き付ける。この明るい会場ではしっかり目で見て、手にとってみることができる。
階段横に設置されたトンネル形のスクリーンも目を引く。大きな影と小さな天井とが交差し入り混じるこのトンネル を抜けると、もうひとつの暗い部屋≪TMEMA Projects≫ の大空間へ誘われる。
一歩踏み出すと降ってくるつかむことのできない玉 、手を使ったり星やハート形の影が音に変わり 、紙に描いた絵を指や手で躍りだす 。マイクに向かって話した言葉がスクリーンに線や色や形を描き 、モニターに描いた線が思いもかけない変化をみせたり 、音楽が鳴りはじめる テーブルの楽譜にフエルトやマグネットを音符にして音楽を奏でられる 。この暗い会場ではあちらへこちらへ動き回れ、全身の感覚を使って、普段つかむことのない光や音を、動かしたり音を生み出すことの楽しみに溢れている。
本企画は子どもたちのみならず、子どもと連れ立ってくる大人が楽しめるものになっている。子ども向けプログラムと意図されていながら、出品作品については大人に対しても開かれるに十分なクオリティが保たれている。キッズプログラムによる作品との新たな出会いは、子どもから大人まで、目で見て聞いて触って、実感としてメディア・アートと触れ合うきっかけとなるだろう。
※写真は、川口吾妻先生撮影。
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